「もうこれ以上借金の返済ができない!」このような状況に陥ったことがありませんか?
金額が少なければ物を売ってでも返済できますが、中には手の付けられないくらいの借金に膨らんでいることもあります。
どうして良いかも思いつかずに、ただ思い悩んでしまう日々が虚しく過ぎてしまいます。
しかしそのまま借金を放置しても問題が解決することもなく、ただ利子がどんどんと増えてしまう現実しかありません。
そこで金融に詳しい知人に相談したり、行政の無料相談を利用したりして、解決方を探ることになります。
そして借金解決方法の一つとして必ず出てくるのが「自己破産」。簡単に勧められる自己破産ですが、安易に利用して問題はないのでしょうか?
悪いイメージの自己破産は人生の再スタート
破産のイメージはあまり良いものではありません。「破産者」はどちからと言うと、ダメな人間で人生が破滅しているイメージがありますよね。
しかし実際の破産はそのような悪いものではなく、あくまで債務整理の一環の手続きであり、これによって重い借金から解放されることになります。
その意味では人生の破滅ではなく、あくまで「人生の再スタート」が破産だと考えて下さい。債務整理には大きく3つの方法があります。
【任意整理】
債権者との話し合いで金利や債務の一部を免除してもらい、残りを分割で返済する方法。
【民事再生】
裁判所の仲介により債務を減額して支払う方法。返済には期限があるが債務は1/5~1/10程度まで減額されることが多い。
【自己破産】
裁判所が免責を認めることで、一定の税金を除き全ての債務が免除される。
任意生理や民事再生では一定の債務が残ってしまい、完済するまでに時間が掛かってしまいます。
しかし自己破産では裁判所から免責の決定を受けることで、全ての借金が棒引きになるのです。(一部の税金は免責にならない。)
こんなに便利な自己破産でもデメリットがある
物事には何事にも良い面と悪い面がありますが、自己破産においてもメリットとデメリットがあると言われています。
メリットはもちろん借金の棒引きであり、債務が全て無くなることです。
今まで毎月の返済に困っていたのに、裁判所から免疫決定を得られただけで、全ての返済から解放されます。
例え借金が100万円でも5000万円でも等しく解放されるのです。これは素晴らしいメリットですよね。
しかしこのように大きなメリットがあるのですから、デメリットもそんなに少なくはありません。破産におけるデメリットを見てみましょう。
- 時価が20万円以上の財産の処分
- 現金99万円以上の処分
- 職業の資格制限
- 金融会社の信用情報機関への登録
- 官報への記載
- ローンやクレジットカードが作れなくなる
これらが主な自己破産におけるデメリットです。
「えっこんなにあるの?」と思ってしまうかもしれませんが、一つ一つしっかり見て下さい。
実はこのデメリット、そんなにハードルは高くないことが解かります。
意外と気にならないデメリットの理由
自己破産ができるにも関わらず、実行しない人は少なくありません。
そのような人の多くがデメリットを嫌っているのですが、話を聞いてみると勘違いした認識を信じている人が大勢います。
まず保有財産の処分ですが、これは家財道具全てを処分させられるのではありません。生活に必要な電化製品や家具はもちろん、子供の生活道具一式なども処分する必要はありません。
例えば各部屋に大きな液晶テレビがあれば、処分の対象になる可能性が高いのですが、そうでないケースでは心配することはありません。だいたい時価で20万円もする財産を持っている人の方が私は珍しいと思います。
次に職業の資格制限ですが、これは以下の職業で制限を受けますが、あくまでこれは破産手続き中の話しであって、一般的には3ヶ月から半年程度のものです。
また看護師や教師、公務員なども該当していませんので大きな問題にはならないでしょう。
- 弁護士
- 税理士等
- 宅地建物取引士
- 上記以外の士業
- 生命保険募集人
- 旅行業務取扱管理者
- 警備員
- その他
自己破産を行うと官報と呼ばれる国の新聞に名前や住所が記載されてしまいますが、これは一般の人が読むことは少なく、また大勢の人が記載されているので近所に知られる心配はいらないでしょう。
そして最後が新たな借金の問題です。
自己破産をするともちろん債権者(銀行、クレジット会社)は貸したお金が戻ってこないので損をしますよね。
そしてその損(事故)を信用情報機関に報告して、それをデータベース化させます。
それにより情報が共有化されて今まで借金したことがない金融機関でも、新たな借金ができなくなるのです。
A銀行の借金を自己破産で棒引きにした結果、B銀行もC銀行もお金を貸してくれなくなると言うことですね。
またクレジットカードも同様で、自己破産をするとその時点で保有しているカードは破棄され、破産後も作ることができなくなります。
これも信用情報機関のデータがクレジット会社で共有していることが原因なのです。
しかし信用情報機関の登録には上限があり、自己破産では機関ごとに5年~10年と定められています。つまり自己破産の情報は、長くても10年で消滅させることが可能だと言うことです。
それまではいくらローンや、クレジットカードの申し込みをしても断られますが、ある日から問題なく利用できてしまうのです。10年を長いと見るか、短いと見るかですね。
結局自己破産のデメリットは大したものがなかった
今まで借金で苦労したのだから、自己破産して直ぐに借金をしたいと考える人は少ないでしょう。しかし現代の日本でクレジットカードが作れないとなるとそれは問題です。
電気などの公共料金、スマホ、日常の買い物など全ての支払いでクレジットカードが利用されています。
またネットショッピングでは、カードがないと購入できない場合も少なくありません。
自己破産でクレジットカードが作れずに苦労している人を見かけますが、そのような場合にはデビッドカードを作ることで解決できます。
デビッドカードは銀行口座から即時に引き落とされるカードなので、預金があれば無審査で作ることができます。
無審査なので自己破産の有無なんて関係ありません。
またVISAブランドのデビッドカードでは、クレジットカードと全く変わらない使用もでき、見た目も同じなので安心ですよね。
自己破産は国民の権利とも言える究極の債務整理であり、人生のやり直しを与えてくれるチャンスでもあります。
せっかく相談したのに「デメリットが怖いから止めます」では、もったいないですよ。
借金でどうにもならないと感じている人は、自己破産を検討して新しい人生を歩みましょう。