最近友達からお金を貸してと言われたんだけど、、、どうしたらいいか迷っています。
貸しても良いんだけど、返して欲しいとは言いにくいし、貸さないと友達関係が崩れるかもしれないし。
何が正解なのかわからなくなってきました。
お金の問題は友達関係なんて一瞬で崩壊するだけの力を持っています。
友達との貸し借りをOKとする人もいれば、絶対的にNGと考えている人もいます。
日本人はお金の貸し借りにデリケートで、一種のタブーや秘密のように扱われることがあります。
他人は勿論のこと、肉親がいくら借金をしているかも知らないことは珍しくはありません。
このようにデリケートな問題である借金ですが、いきなり友人から頼まれることがあります。
「財布忘れたから1000円貸して」「ゴメン、食事代ないから貸して」など、お金を借りる理由はマチマチです。
しかし、中には「急な入用で10万円貸してくれない」とか「借金の返済に困っている、なんとか50万円出ないか」と多額の借金を申し込まれることもあります。
お金を貸して欲しい、、、、突然言われた時の対処方法について一緒に考えていきましょう。
この記事を読んで頂く事で、
●お金の貸し借りの考え方
●お金を貸すかどうかの審査、判断材料の決め方
●お金と友達関係について
●貸さないと決めた時の行動のとり方
●もしお金を貸す場合の対策
このように全てに対応が出来るような総まとめになっています。
友人間での借金は人間関係を破綻させる可能性が高い
お金の貸し借りについての考え方は、人によって違いがあり、無頓着な人も入れば、シビアに考える人もいます。
以前に100円貸したことをずーっと覚えていて、なかなか返してくれないことに苛立ちを覚えることってありませんか?
人間は借りると忘れて、貸すと覚える習性があるらしく、それが人間関係を破綻させることになります。
まず肝に命じたいのは友人間の借金では、返済に支障が出るとその人間関係は破綻する可能性が高いことです。
長年付き合ってきた友人であっても、10万円以上もの借金が返済されない状況では、友人関係を維持することは困難です。
つまり友人同士の借金において、相手がこれからも付き合いたい人物であるなら、理由を付けて断るのが賢明です。
「お金が全くないんだよ」「この前、○○を買ったから…」と理由はなんでもよいので、柔らかく断ることがポイントになります。
また友人がお金を必要とする理由を知っていて、理解できる場合には、あげるつもりで行うのもよいでしょう。
それでも友人間での借金はオススメできませんね。
お金を貸すかどうかの基準や判断材料とは?
貸すかどうかの決め手は【相手への信頼関係】が一番ではないでしょうか?
月に1回程度遊ぶ仲間なのか?1年に1回程度なのか?まずはそれが大前提にある中で貸すかどうかの材料になります。
なぜお金がないのか?必要な理由を聞く
お金を借りるという事はその人の貯金残高は0円で、さらにお金が必要な状況だという事です。
この2つの問題の原因になっている事を聞かない事には判断をする事が出来ません。
●貯金が0円の理由を聞き出して判断材料に
学生ならまだしも、社会人になって貯金残高0円という事はマネーリテラシーが欠如していると判断されても仕方がありません。
しかし大きな買い物をしたばかり、突然の事情により急な出費がかさむ事もあるでしょう。
こうした【突然】の要素がある場合にはお金を貸しても問題ない場合があります。
逆に継続的な習慣でお金がない人には絶対にお金を貸してはいけません。
穴が開いたバケツに水を注いでも水が溜まらないように、原因をストップしない限りお金を貸しても根本的な解決に至らないからです。
●お金が必要な理由とは?
お金を借りる場合にはその使い道が必ずあるはずです。
お金を貸してはいけない場合
ギャンブルでお金を失っている、ギャンブルに使う予定。
シンプルに欲しいモノがある。
この二つに関してはお金を貸すのは論外だと言えるでしょう。
年金の支払い、保険料の支払い、家賃、携帯代などの使用用途がまだマシな場合には貸すかどうかの判断材料になるでしょう。
根本的な問題解決に繋がるならお金を貸すのはあり
お金を貸すか迷ったときの一つの判断基準として【根本的な解決に繋がる】という事を一つの基準値にするのはどうでしょうか?
確かにお金を貸して、またお金を借りる人を探すような人だと貸す意味がないもんね。
1回貸したら問題解決+返済プランもしっかりしている+信頼関係がある人なら救いようがあるし。
お金を借りるという事は最終局面に入っていると言えるね。
本来友達同士のお金の貸し借りはタブーだし、暗黙の了解。それでもあなたにお願いするって事は真剣に考えてあげる事も大切かもね。
資本主義社会において【お金】は必須アイテムであり、誰しもがそのアイテム不足に陥る事はあります。
その為、消費者金融、クレジットカード、カードローンなどのお金を貸す側の会社が数多く存在し、利用をしている人も多いです。
お金を借りたいと思っている人の【本音】の部分を聞き出す事で、あなたへの思いも再確認する事が出来ます。
貸してくれないなら友達を辞める、、、というような人とは今後お付き合いをするメリットはありません。
金の切れ目は縁の切れ目という言葉があるように、切る事も一つの方法です。
しかし大切な友達で、なおかつお金を貸すに至る信頼関係がある場合には貸す選択肢をする事は悪い事ではありません。
次にお金を貸す場合のリスクについて考えてみましょう。
ここからは実際にお金を貸したれいらさんに登場をしてもらいます。
お金を貸して親友を失ったれいらさん
ここからは過去にお金を貸してトラブルになり、親友を失ったれいらさんに登場をしてもらいます。
まずは過去の簡単な経緯を教えてもらっても良いですか?
はい。私は友達に5万円を貸して欲しいと突然頼まれました。
小学校からの友達で、お金が必要な理由を聞くと、車の事故で後5万円が足りないのだとか。
10数年の友達で今まで【お金】関係のトラブルになったこともなかったし、お金を貸してと言われたのは初めてでした。
元々ギャンブルとか浪費癖があったわけじゃなく、突然の出費でどうしても必要だったみたいです。
消費者金融に借りるぐらいなら親友の私に相談をしてみたという事でした。
それでお金を貸したという事ですか?
はい。親友だったし、私に唯一頼ってきたみたいだったので5万円ぐらいならなんとかなるかなと思って。
ここまでは良くある話だと思います。
れいらさんは思いがけない事で【友達にお金を貸す怖さを体感】してしまう事になります。
お金を貸してからトラブルが発生してしまったんです。
お金を返してもらえなかったんですか?
お金は定期的に返してもらっていたんですが、一つだけ問題が生じたんです。
5万円の返済は特に期限を決めずに決定していました。
4万円の返済が終わった頃、友達からこれで終わりだねと一言言われました。
私はまだ4万円しか返してもらっていないよ?と伝えると友達は「えっ5万円返したよ、、、それってひどくない?」と言われました。
お互いの返済金額の認識不足が問題の発覚です。
友達への貸し借りは現金が普通だし、証拠、履歴が残らないですもんね。
結果的には私が友達を許せなくなって、たった1万円が10年以上付き合いのある友人を失う事になりました。
お金を貸すリスクは金銭的以上の価値を失う事
万が一お金を貸す場合にはそれに伴うリスクも考えなければいけません。
出来る事ならお金を貸さない選択肢が一番無難であり、トラブルが起きない手段になります。
先ほどのれいらさんのようにお金を返す意志がある場合でも、返した、返していないの言い合いが続けば人間関係崩壊にも繋がります。
ここからはお金を貸す場合の注意点、貸さない場合の対処方法を記述していきます。
お金を貸すならあげるぐらいの気持ち
お金を貸すと決意したあなたは【最悪お金が戻ってこなくても許せる】気持ちがなければトラブルの原因になります。
気持ち的にはそのお金をあげるぐらいの気持ちがなければ、貸さない選択肢を取るようにしましょう。
お金を貸す場合には返済方法にも注意が必要です。先ほどのれいらさんのようなトラブルを避ける方法としては、
一括で返済してもらうような約束をする事です。さすがに1円も返していないお金を返した気持ちになる人はいないでしょう。
お金を貸す場合にきっちとした書面を作りたい方は以下を参考にしてください。
どうしても友達にお金を貸す場合には契約書を準備するのも一つ
友達同士の借金の多くは、「期限なしのある時払い」になってしまうことが多く、酷いケースでは督促どころか連絡も取れなくなってしまうことがあります。
また昔の借金であれば「えっそんな借金あったかな~」と惚けてしまい、そのままうやむやにされてしまうこともあります。
このような状態にならないためには、友人間の借金であっても契約書を作成することがポイントとなります。
金銭の貸し借りについて証明する契約書には2つの種類があります。
- 借用書
- 金銭消費貸借契約書
借金をする時に借りたことを証明する文書を作成しますが、借主が一方的に作成して貸主に渡すものを「借用書」と言います。
借用書は基本的に1通のみ作成され、それを貸主に渡すことで借金の有無を証明するものです。
借用書は借主が作成しますので、署名も借主だけが行います。宛名には貸主の名前を記載しますが、貸主の署名は必要ない文書です。
次に金銭消費貸借契約書は借用書とは違い、貸主、借主双方が署名する文書で、2通作成しそれぞれで保管することになります。
両者の署名が必要なので手間と時間がかかりますが、2通作られるので紛失などの対策としても有効です。
それでは友人間での借金においてどちらの契約書を選択した方がよいのでしょうか?
後々のトラブルを防ぐなら金銭消費貸借契約書を作ろう
親しい間柄での借金では、借主が一方的に借用書を書いて渡すことが見受けられます。中には名刺の裏やチラシの裏に簡単に書いて、それを借用書としているケースも見られます。
しかし一方的な借用書で問題なのは「記憶の思い違い」です。
いくら借用書に署名していても「俺はこんなもの知らない」「サインしたけど内容が付け足されている」などと、返済する時点になって難癖を付けられてしまうこともあります。
その点、金銭消費貸借契約書であれば双方同じ内容のものを保管していることで、思い違いや勘違いを防ぐ効果があります。
また両者で金銭消費貸借契約書を作ることで、心理的にも借金との認識が生まれて、返済に対する意識が高まるようになります。
借用書では「友達から借りた」ですが、金銭消費貸借契約書では「契約して借りた」との認識を生むのですね。
法的には借用書も金銭消費貸借契約書も同等の効果がありますが、心理的な意味合いでは金銭消費貸借契約書の方がトラブルを防ぐ働きが期待できるのです。
友人間の借金でも金利は付けるようにする
金銭消費貸借契約書に法律で決められたフォーマットはありません。必要な項目を紙に書いて署名押印することで効果を発揮します。
金銭消費貸借契約書を作成する上でまず考えなくてはいけない問題があります。
それが「金利」。友達にお金を貸すのに利息はいらないと考える人も多いと思いますが、実はこれも返済トラブルを避ける重要なテクニックです。
金利があると相手が友人であろうと、早く返済したくなるのが人情。
つまり金利は後々の返済をスムーズにしてくれる潤滑剤となってくれるのですね。
金利は年1%でも年3%でも問題ありません。年利3%で半年後に一括返済の場合、10万円借りて利子は1500円にしかなりません。
無事に10万1500円返済されたら、一緒にランチで使うのもよいでしょう。
金利がないからと言って返済にルーズになるのが、友人間の借金の典型ですから、少しでも金利を付けることでそれを防止できます。
金銭消費貸借契約書はどのように作成するのか
実は金銭消費貸借契約書に法的な決められたフォーマットはありません。
最低必要な項目を記載して、貸主、借主双方の署名捺印があれば効力を発揮します。
- 金銭消費貸借契約書を作成した日付
- 貸主の氏名、住所、押印
- 借主の氏名、住所、押印
- お金を借りた日付
- 借りた金額
- 利息
- 返済の期日
- 返済方法
- 期限の利益の喪失時の条件
まず金銭消費貸借契約書に必要なのは契約書を作成した日と、貸主、借主の署名押印です。次に当たり前ですが実際にお金を渡した日と、貸し付けた金額を記載します。
さらに金利及び返済期日、支払い方法を記載します。
支払い方法は「持参する」「銀行振込する」「郵送する」などですが、銀行振込の場合では振込先の銀行口座も記入するようにしましょう。
最後に「期限の利益の喪失時の条件」とありますが、これは借主が契約期間中に約束を破ることで一括返済を求められる条件のことで、分割返済であれば返済が遅れた事案が該当します。
例えば知らない間に引越しをして連絡が取れなくなったら、期日が来ていなくても本当に返済してくれるか心配になりますよね。
そこで期限の利益の喪失時の条件に「借主に通知せずに住所を移転」と入れておくのです。
こうすると無断で引っ越しすることで、期限の利益の喪失となり一括返済を求めることができるようになります。
ちょっと信用できない友人に対してできる対処法
友人の中にはお金にルーズで悪い噂しか入ってこない人もいますが、そんな人に限って何とか助けてあげたいと思ってしまいます。
しかし自分にとっては大金を貸すのですから、少しでもリスクは低くしたいですよね。
そこで貸すことを前提にできる対処法を考えてみます。
まずは「延滞利息の設定」です。
延滞利息とは借金の返済が遅れた場合に付けられるペナルティを含んだ金利で、支払いが送れることで最大年18%(100万円未満)までの金利を設定することが可能です。
日本の利息制限法では「10万円未満:年20%」「100万円未満:年18%」「100万円以上:年15%」と規定されています。そこで30万円貸し付けたとして、延滞利息における金利を上限一杯の年18%に設定するのです。
延滞利息が設定されると返済が遅れることで、余分な出費が必要になるので、幾つかの借金があっても最初に返済しようとの心理が働きます。そこが狙いですね。
次に連帯保証人を付けて貰うのも効果が期待できる方法です。あくまで収入がある人でないと意味はありませんが、保証人が付くと借金に対する安心感が格段と向上します。
「友達の間でそこまで…」と思うでしょうが、お金にルーズな人間にはこれくらいの警戒が必要です。
いくら友達であっても借金は借金だと考える
数千円から1万円程度であれば問題もありませんが、それが数十万円となれば立派な借金です。いくら友達だからと言って借金に違いはなく、返済できないでは済む話ではありません。
昔から「知人間のお金の貸し借りは人間関係を破壊する」と言われていますが、これは親しい間でルーズな借金をすることから起こることです。
これからも人間関係を維持したい友人であるからこそ、金銭消費貸借契約書を作成して間違いなく返済してもらいましょう。