スマホの料金が滞納しそうなんだけど大丈夫かな?出来るだけリスクを知っておきたいんだけど。
スマホ滞納は思っている以上にリスクが高いです。金融情報をブラックにする事は将来にマイナスの多大な影響を与えてしまう事にも繋がります。
回線の停止、電話が出来ないという事だけでは話が済まない事に注意が必要です。
長期的なスマホ延滞がもたらす悪影響とは?
長期的なスマホ滞納の結果
信用情報がブラック登録をされてしまうと。
新しくクレジットカードを作る事が出来ない
今持っているクレジットカードの期限の更新が出来ない
ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアとの契約が出来なくなる
キャッシング、カードローンの大手会社の審査に通らない。
長期的な延滞とは具体的には2ヵ月から4ヵ月程度の期間を指します。
この期間に関しては契約をしているキャリアによっても異なるので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。
国民の信用度はデータベースで管理されている
昔見たSFドラマの中に、人工知能にコントロールされた未来の話があります。
国民の情報は全てコンピューターが管理しており、罪を犯しても直ぐに捕まってしまう未来の話です。
このような未来などまだまだ来ないと思っていたら、実はそれに近い現実が始まっているのです。そのコントロールされた情報こそが私達の「信用情報」。
日本では「個人情報保護法」があり、基本的に個人情報は保護されているはずです。
しかし、実はそうではなく様々な場所に個人情報が蓄積されていて、知らないところで利用されています。
例えばインターネットの懸賞。単なる懸賞に応募するのに、「生年月日」がなぜいるのでしょうか?また必要のない情報を必須にしていのはなぜでしょうか?
これは少しでも個人情報を集めてデータベース化したいからで、言うならば懸賞の応募で個人情報を掻き集めている状態です。
そして信用情報も同じこと。日本には信用情報機関と呼ばれる会社が数社あります。
この会社は個人の信用情報を集めて、顧客である金融業者に提供しています。
つまり私達の信用が信用情報機関によって、勝手にばらまかれていたのです。
個人情報がデータベース化された未来はもう始まっていたのです。
カードローンの審査は信用情報機関のデータ次第
カードローンなどのキャッシングを申し込むには、まず申込書に記載して身分証明書のコピーを提出します。
その後に審査が行われるのですが、この時に重視されるのが信用情報機関の情報です。
信用情報機関に「氏名」「生年月日」「住所」「電話番号」などの個人情報を通知すると、その人の信用情報が提供されます。
内容としては「債務の件数」「借金総額」「金融事故の有無」などがリアルタイムで解るようになっています。
情報提供を受けた金融業社はこの情報から、申込者の信用度をチェックして融資の可否を決めるのです。
つまりキャッシングを申し込んだ際の審査は、この提供された信用情報が大きな鍵を握っていたのです。
信用情報で注目されるのが借金の総額
日本には「総量規制」と呼ばれる借金に額に対する規制制度があり、基本的に収入の1/3以上を借りることはできません。
例え金融業者が1社でも10社でも合計でこれを超えて貸し付けると違法行為になるのです。
キャッシングを申し込む際に記入する申込書には、必ず「他社への借入状況」として、会社数、借入額を記載しますが、これは総量規制に違反しないかを確認するためのものです。
しかし、中にはこの申込書に虚偽の内容を記載する人もいますよね。
実際には5社から総額150万円借りているのに、3社から100万円と嘘をついてしまうのです。
「年収が360万円だからこれならまだ借りられるぞ」と考えて嘘を付くのですが、実は信用情報機関には全ての情報が登録されているので、すぐに正しい借入状況がばれてしまうのです。
そして間違いなくこのような人は、キャッシングを断られてしまう結果になるでしょう。
また、総量規制を超えていない状態であっても嘘の申込をしてしまうと、人間性を疑われてしまい、審査に落ちることも珍しくはありません。
日本では総量規制が作られたことで、ますます信用情報機関の重要度が増してきたのです。
知っていました?信用情報機関はリアルタイム
このようにキャシングの審査で重要な働きをする信用情報機関ですが、1日で数件の借り入れを行ったらどうなるでしょうか?
昔は1日で十件もの借り入れをして逃げてしまう…なんて話を聞いたことがありますが、現在ではそれは通用しません。
実は信用情報機関にはキャッシングの申し込みを行った時点で、その情報が登録されてしまいます。
つまり、実際に借金をしていないにも関わらず、「今日、申し込みがあったよ」との内容が照会できるのです。
例えば1日で数回のキャシングの申し込みが確認されると、何か事情があることが想定できます。またこのような急激な債務の増加は、あまりよいことではありませんよね。
そうなるとしっかりした事情が確認されない限り、総量規制に掛かっていなくても融資を断わられることになります。
申し込みをしただけで登録されてしまうなんて…ちょっと驚きです。
過去の債務事故が全て記録されている
信用情報機関で最も厄介なのが債務事故についての情報です。これは「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」など、過去の債務整理についての記録になります。
過去にこのような債務整理を行うことで、金融事故として金融業者から報告されて情報信用機関に登録されてしまうのです。
例えば自己破産を行った人が、迷惑をかけていないクレジット会社からもカードの入会を断られてしまうのは、信用情報機関の照会で金融事故が解ってしまうからです。
金融業者はリスクを軽減したいので、他社で金融事故を起こした人には原則としてキャッシングを行いません。
この原則の理由はよく解りませんが、「一度債務整理を行った人はまたやるから」的な考え方をしているのかもしれませんね。
迷惑をかけていないのだから、問題ないと思ってしまいますが、そうはならないのが現実のようです。
自分の情報だけでなく家族の情報にも注意が必要
様々な申込書を見ていると、関係ないと思われる項目があります。特に同居の家族欄などは何に使用するか不思議でありません。
しかし実は金融業者は本人以外にも、家族の信用調査を行っていることがあります。
つまり本人には借金がなく総量規制にも掛かりません。しかし、配偶者などの家族に多くの負債が見つかると、それが世帯としての債務と見なされるのです。
また家族の中に債務整理の記録が残っているケースも同様で、高い確率で融資を断られることになるでしょう。
信用情報は自分だけの問題ではなく、家族の情報にも影響されることを覚えておきましょう。
個人情報がダダ漏れなのは自分で承認しているから
平成17年に施行された個人情報保護法は、個人情報についての定義を「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの」としています。
つまり名前や生年月日で照会することのできる情報が個人情報であり、まさに金融業者が利用しているものはこれに該当します。
また個人情報保護法では本人の同意を得ないで情報を使用することを禁じており、もちろん不正な収集も違法となります。
しかし情報信用機関には私達の知らない間に、沢山の信用情報が集められており、それが個人の信用となっています。
これらは個人情報保護法に違反する行為にはならないのでしょうか?
実はキャッシングなど融資の申込をする申込書には、小さく様々な規定が書かれています。
大抵は読むことはせずに中身だけを記入するのですが、ここに「信用情報機関への照会と登録を認める」との記述があります。
つまり申込書を記載すると自動的に、個人情報の開示を一方的に認める契約を結んでしまうのです。
これはキャッシングだけの話ではなく、クレジットカードを申し込む場合も同じです。
申込の途中に細かい注意書きが出てきますが、この中に必ず信用情報機関への登録の許諾が入っています。
私たちは自分で気が付かない間に、自分の信用を晒してしまう契約にサインしていたのです。
金融ブラックは金融だけが原因ではない
「金融ブラック」と呼ばれる言葉がありますが、これは債務事故を起こして信用情報機関に事故記録を登録されたことを意味しています。
つまり金融ブラックになると他社からの借り入れ、新しいクレジットカードの作成などができなくなり、日常の生活に一定の制限を受けることになります。
しかし最近では見に覚えがないのに、金融ブラックと見なされることが増加しています。
最初に紹介した人も今まで借金などしたことがないにも関わらず、キャッシングを断られてしまいました。
それも申し込んだ全ての会社から断られたのですから、間違いなく信用情報は金融ブラックになっているはずです。
本人には思い当たることはなかったのですが、半年ほど経過してやっとその理由が判明したのです。なんとその原因が「スマホ料金の滞納」でした。
実はキャッシングの申し込みを行う半年前に、スマホ料金を滞納してしまいました。
銀行口座を変更したことが原因で、時間もなく支払いに行けずに放置したのです。
そして通話停止になってから慌てて支払い、口座も新しいものに変更したのです。
本人的には支払いもしたし、口座も変更しました。またそれ以降は問題なく支払いをしています。
単なるミスで大きな問題とは思っていなかったのです。しかしこの出来事が彼を金融ブラックにしたのです。
スマホの契約には割賦契約も含まれる場合がある
スマホ代金の契約は通信会社と交わしますが、その大まかな内訳は「通信費」と「スマホ本体代金」に分けられます。
通信費は基本料やパケット代などですが、これはあくまで通信費なので金融ブラックには関係ありません。
しかし、スマホ本体の代金はどうでしょうか?実はスマホ代金はあくまで割賦契約で分割支払されており、これはキャッシングやクレジット払いと同様の扱いになるのです。
つまり携帯電話会社は顧客と契約を結びますが、その際、スマホ本体の料金は割賦契約として別のクレジット会社が請け負うシステムになっており、月々の支払いが遅れるとクレジット会社に損害が出る仕組みになっているのです。
また「スマホ代金実質無料」となっていても、それはあくまで割賦契約を結んだ後に、月々の割賦代金と同額を携帯電話会社が負担する仕組みなので、実質的にはクレジット会社とローン契約を結んだ状態です。
単にスマホの電話代を滞納したと思っていても、実はクレジット会社のローンを滞納したことになるのですね。
そして滞納は直ぐに信用情報機関へ登録されて、他社からの照会に対して提供されてしまうのです。
現代社会には気が付かないところで信用低下の危険がある
このように単にスマホ代金を滞納することで、金融ブラックとなってしまう危険性があります。
「別にキャッシングなんてしないから大丈夫」…このように思う人もいるでしょうが、現実はそんなに甘くはありません。
例えば金融ブラックになると「住宅ローン」が借りられなくなることがあります。
結婚してマイホームを購入する時に、スマホ代の滞納が原因で断られることがあるのです。また学資ローンなども同様です。
情報信用機関の情報は全ての金融業者が利用しており、銀行、サラ金、クレジット会社、事業金融など、全てで影響が出てくるのです。
スマホ代金の滞納と住宅ローンでは、全く意味合いが違うと見えてしまいますが、実は大きな影響を与える原因になるのです。
信用情報機関への登録には限度がある
一度登録されたら生涯信用ブラックになる心配はありません。実は一定期間が経過することで記録は消去されます。
情報信用機関は日本に数社あり会社によって規定には違いがありますが、最長で10年程度情報を保管しています。
【信用情報機関の情報保持期間】
- 延滞(滞納):1年~5年
- 任意整理:5年
- 自己破産:7年~10年
- その他
これを見るとローンで延滞事故を起こすと、1年~5年の間その情報が登録されて、必要に応じて開示されてしまいます。
また自己破産では最長10年間は記録が残ってしまうのです。
スマホ代金を滞納しただけで、5年間も金融ブラックになるなんて…本当に驚きですよね。契約前に説明してもらいたい位です。
自分の信用情報に不安がある人は信用情報機関の開示請求を
このように見えないところで信用がやり取りされている現状ですが、自分の信用情報がどのようになっているかを知りたいと思いませんか?
またキャッシングを断られた時などにも、その理由を知りたいと思うはずです。
そこで気になる自分の信用情報を知る方法が「情報開示請求」です。
信用情報機関の1社である「CIC社:Credit Information Center」では、インターネット、郵送、窓口での情報開示を受け付けています。
インターネットでの開示は、CICホームページから申し込むことが可能で手数料は1000円です。
クレジットカードでの手数料支払が終わると、即時に信用情報の開示ができるので便利なサービスです。また郵送で行う情報開示でも手数料は1000円です。
また手続きが不安な人はCICの窓口から直接情報開示を請求することも可能です。その場合には身分証明証と手数料500円が必要になります。
窓口での開示では内容を説明してくれるサービスも行っており、安心して開示を受けることが可能です。
自分の信用情報どうなっているかなんて、普段はあまり気にしませんが、それでも数年に一度程度は確認してみるものよいでしょう。
最近では間違いの情報を登録されたことで、金融的な不利益を被ったなどの被害が起きています。他人の起こした事故が、自分の信用情報になっているなんて話になりません。
このような問題を防ぐには、信用情報機関が私達の信用情報をやり取りしている事実をしっかりと理解して、必要な時には情報開示を行うことです。
そして間違っていたら、異議申し立てを行うのです。
知らない間に金融ブラックなんてたまったものではありませんから。
クレジットカードの支払い、家賃に関しては敏感に対応をする方が多い一方で、スマホ料金に関しては1ヵ月程度なら滞納をしても大丈夫だとうと考えている人も多いですが、その考え方が信用情報をブラックにしかねません。
スマホ料金支払いには最悪の場合は大きな悪影響やマイナスがある事を知っておきましょう。